2016年:第5回ことばの親子交流会

 「ことばの親子交流会」は奈良言友会が発足した2012年に第1回が行われて以来、今年で第5回を迎えました。奈良県下の小学校の通級指導教室(ことばの教室)の先生方をはじめ、多くの方々にご協力いただき、今年も開催することができました。そして、この行事が吃音のある子どもたちを地域で支援する催しとして根付いてきたことを感じます。

 

 今年は8月6日(土)に、昨年と同様、生駒山麓公園で行いました。参加者は、奈良県下の吃音のあるお子さんとその兄弟・姉妹20名、保護者17名。ボランティアスタッフは、ことばの教室などの先生、保健士、言語聴覚士養成校の学生(5名が参加)、奈良言友会の10名に加え、大阪、京都、名古屋の言友会のメンバーもかけつけ計26名となり、参加者と合わせ64名と、昨年を20名も越える大盛況の交流会となりました。毎回参加しているお子さんや、今年初参加のお子さんなど様々ですが、第1回から毎回参加しているお子さんは現在中学生となり、参加される子どもグループのリーダー的な存在になっています。

 

 午前10時からアイスブレークの自己紹介ゲームで交流会が始まりました。このゲームで、緊張をほぐした後、子どもたちはスタッフとチームを組んで林間に設置されたフイールド・アスレチックに挑戦。暑い中、水分を十分に補給しながら、ボランテイアのお姉さん、お兄さんたちと共に元気にあそび交流しました。 子どもたちが外から戻って、お風呂で汗を流してから、全員がバーベキューサイトに移動。こどもグループと大人グループに分かれて炉を囲み、和気あいあいの楽しい集いになりました。食事が一段落つくと自己紹介の時間となり、子どもたちは元気に話をしてくれました。暑い中、周囲の木立から時折涼しい風が通る野外の環境で、保護者の方々は親睦を深め、子どもたちは多くの友達を作りました。

 一方、保護者は屋内で研修。今回は、長年、京都でことばの教室の担当をされ、現在は京都言語障害研究会の会長をされている脇豊明先生に講演していただきました。講演後には、質問アンケートによる質疑応答の時間を設けました、参加された方々から活発な質問や意見がありました。講演と質問の間には、奈良言友会の会員 峠谷さんによるヨガを体験する時間があり、頭と体がほぐれたと好評でした。

 

 交流会後に実施したアンケートでは、「楽しかった」「親子で参加できてよかった」との声が多く、このような会があるだけでも心強いとの声もありました。なお、当日は大変に暑かったので野外でのアスレチックは大変だった、との意見もありました。 今回の交流会は、参加された子どもたちには、吃音のある友達やお兄さん・お姉さんたちと野外で交流する機会に、また保護者の方々にとっては、研修でお互いの思いや悩みを共有し、吃音当事者との交流を通して子どもの将来を見通す手がかりを得る機会になったのではないかと思います(奈良言友会会報「まほろば19号」より抜粋)。

 

 

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