2013年:吃音セミナー in 奈良

セミナーの様子(クリックで拡大)
セミナーの様子(クリックで拡大)

 2013年10月6日、橿原市の奈良県社会福祉総合センターを会場に「吃音セミナーin奈良 ~吃音についての理解と支援を共に考える~ 」が奈良言友会の主催で開かれました。

 これは国際吃音啓発の日(10月22日)を記念して各地九つの言友会が歩調を合わせて実施した催しのひとつで、吃音への理解を深め、吃音のある人が生きやすい社会をつくっていくためのひとつの試みとして行いました。

 奈良言友会では世話人を中心にして準備を進め、当日は9名の奈良言友会員とことばの教室の先生方など19名の方々がスタッフとして会の運営、進行に当たりました。

また、このセミナーでは奈良県中央善意銀行の助成金をいただくことができ、大きな支援になりました。

 この催しのPRは、大学、図書館、駅へのポスター掲示、チラシ配置。言語聴覚士のいる病院、施設、言語聴覚士養成学校への案内。ことばの教室を通して吃音のある子どもの保護者、教職員への案内、新聞各紙への記事掲載、奈良テレビの事前の放送、などを通して行いました。

 

 当日の参加者総数は116名。内訳は、教育関係専門職17名・医療関係専門職13名、言語聴覚士養成校学生22名、吃音当事者29名、保護者28名、その他7名です。名古屋言友会や京都言友会など各地言友会からも多くの参加者がありました。

 午後1時に開始(終了5時)前半は分科会、後半は全体会として、真剣な中にもなごやかに進行しました。


1)前半。研究、現場、臨床で豊富な経験を持つ3人の方々による講演と相談会。

■ 第1分科会

医療・教育専門職に向け、菊地 良和氏(九州大学病院、医師)の講演

 

■ 第2分科会

成人の吃音当事者に向け、吉澤 健太郎氏(北里大学東病院 言語聴覚士)の講演と相談会

 

■ 第3分科会

吃音のある子どもの保護者に向け、脇 豊明氏(上賀茂小学校、ことばの教室担当教諭)の講演と相談会


2)後半 全体会・パネルディスカッション

 「吃音についての理解と必要とされる支援を考える」をテーマに分科会の3講師に奈良言友会の青木さんがパネラーとして加わりました。

 4人のパネラー発言の後、フロアから専門職、保護者、当事者それぞれの立場から活発な質問がありました。

 実施したアンケートから、「今まで知らなかったことを知り、考える機会になった」、「来談者への対応の仕方を学んだ(専門職)」、「子どもへの親の対応の仕方が具体的によく分かり参考になった(保護者)」、「様々な立場の人の意見が聞けてよかった」、「当事者の悩みなど本音の声が聞けてよかった」、「流暢性を高める具体的な対応が分かった(当事者)」、「会場に笑いもあり、なごやかでよかった」などの声が寄せられました。

 今回の催しは参加者の間で好評でしたが、これは多くの方がたの協力があってはじめてできたことで、ご協力いただいた方々に心から感謝したいと思います(この記事は奈良言友会会報「まほろば」9号の記事を転載したものです)。

 

 

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